こんばんは。まゆみです。
ずんこさん、ゆかりちゃん、あやちゃんによる「なぜわたしたちはしゃべれなくなるのか」 を脳神経オタクのまゆみが、神経系から見て解説してみよう〜という番外編。
今回はその2回目です。
前回はこちら。
神経系が凍りつくモードになった場合、だいたい、最初は凍りついてる当人はそのモードになっていることを自覚できないことが多いです。
なので、自分でそこから抜け出せないということが起きます。
自分の神経系にエネルギーが凍りついて未完了になっていて、それが反応している状態でもあります。
逆にそれに気づいて、エネルギーが解放されると、凍りつきモードに入らなくなるということも起きます。
凍りつくモードのあるあるとしては、
頭が真っ白になる。 表情が固まる。 手足の感覚がなくなる。
笑ってごまかす。(自覚的に笑うというよりは、知らぬ間に笑っている感じ。本人は笑っていることに気づいてなかったり、笑いたくて笑っているのではないみたいな感じのことが多い)
動きたくても動かない。 息が止まる、または、とても浅く小さくなる。 声が小さく、聞き取りにくくなる。(本人は声を精一杯出しているのに、聞こえないと言われる)
息が続かない。
抑揚なく喋る。
視線が定まらない、宙をボーッと見てる。視線が合わない。
表情がなくなる。
緊張して硬くなる。
虚脱してグニャっとなる。 などがあります。
先ほども言いましたが、自分1人で凍りつきモードから解放するのは、なかなか難しかったりします。 このつながりモードは、人と一緒にいて育まれる神経系です。 生まれた時にはほとんど育っておらず、25歳くらいまでかけてゆっくりと育まれ、完成されていきます。(最近の研究では、大人になっても育むことができるとされています。)
だから、最初はつながりモードでいられる人と、一緒に協働調整をしながら未完了を完了にしていくことで、凍りつきの反応から開放されていくことが多いです。
セラピストのセラピーなどはそれをやっている感じです。
でも、自覚的に気づけるようになってくると、そのモードで居続けなくてもよくなりますし、自分で自分の安全感を取り戻すことが可能になります。
わたしは、この話、すごく希望があるなあ!と思っています。 神経系は、過去の経験や記憶から反射的に適応的な防衛反応を選んでいるだけなので、これを、人間は自覚的に解消することが可能だというわけです。
身体がそのように記憶しているとも言えるので、身体を調えることで反応を変化させることもできますし、気づく練習をしていくことで、気づきが広がりその選択をしないようにすることもできます。
わたしが呼吸にハマっているのも、これがあります。 呼吸は神経系の調整に、非常に有用です。
そして、つながりモードから働きかけると自覚的に意識すると、そこから人間関係を構築することもできるんです!
(セラピストなどの専門家向けの講座などでは、セラピストがつながりモードで居続けることがとても重要だと強調されます。)
実際、自分の半径2.5Mの範囲につながりモードの神経系が伝わると言われています。 例えば、一緒にいると安心する人がいますよね? その人とはつながりモードが伝達しあっているのかもしれません。
これは哺乳類の間で形成されるので、犬や猫などでもこのつながりモードを感じることが可能だそうです。
(だから犬や猫などのペットは家族なんですねー)
このつながりモードから行動や言葉を発することをすると、愛情ホルモンであるオキシトシンが愛と癒しの効果を発揮する、という研究も出てきているそうです。(まだここはこれから研究されるべき分野で、人間での確たるエビデンスは無いそうですが)
この神経系の反応は、生育環境などにもかなり左右され、愛着障害やトラウマの有無によっても、かなり反応が違うことがわかってきています。 だから、この反応が出ていることは、自分が何かできていないから反応が起きているわけではなく、太古の生命の進化の過程から、命を守るシステムとして発達してきた神経系が防衛反応を起こしているだけ、ということを認知しているのは大切だと思います。
そうでないと、その反応を起こしている自分が悪いと自己否定したり、自分を責めたりしてしまいます。それは、神経系への悪循環を引き起こします。凍りつきモードから出られなくなり、シャットダウンモードへと移行してしまうこともあります。
やばい、あんまりマニアックにならないように・・・と思ったのですが、かなりマニアックになってしまいました。
そして、番外編が長くなっても・・・とは思っていますが、
凍りつきモードを解説したので、次回は、攻撃したと反応された相手側の神経系には何が起きているか?も解説しておしまいにしたいと思います〜。
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