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執筆者の写真あやこ

世界と私とのつながり

環境や社会と経済、またそれらと私たち一人ひとりの行動は、実は密接につながっている。 2030SDGsのワークショップでお伝えしていることのひとつです。 それらのつながりは、普段なかなか想像しにくい……という声も同時によく聞きます。 環境問題や、貧困の問題、と言われてもなかなか実感がもてない、という声も。 影響が表れる時間が長い。 影響が表れる場所が遠い。 はっきりとは目に見えづらい。 という、わかりづらさがあるのでしょう。 では、もし、 影響が表れる時間が短く、 影響が表れる場所が近く、 はっきりと目に見える。 という要素同士のつながりであれば、すぐに理解され、よりよい方向へと改善されるのでしょうか? 影響が表れる時間が短く、 影響が表れる場所が近く、 はっきりと目に見える。 誰もにとって身近な、毎日の生活、家事はまさにそういうことだなと、思っています。 たとえば、 洗濯ものを脱衣かごに入れれば、自分のタンスにまた着られる状態で自動的に戻ってくるわけではない。 カレーを作ろうとして、玉ねぎと人参しかなく、鍋がまだ洗っていなかったら、次にやることはレシピを開くだけではない。 服を着て出かけたい。 カレーを食べたい。 なにかこうしたい、こうしよう、と思った時に、そうなるまでにはその過程、行動のつながりがある。 と、家事は自分に関わる形で日々とても目に見えやすい一連の流れだな、と思うのです。 着たい服が脱衣カゴにある時にどうすればいいか、どれくらいの時間が必要かわかる、できる。 カレーを食べたい時に、家に何があるか確認するところから、食べたい時間までにつくることができる。 という状態になると、自分の今の生活がどのような時間や手順によって成り立っているのか、理解が深まります。 (それをどの程度丁寧に、どれくらいの時間やお金をかけて行うことが必要だと思うか、ということには個人差が大きいとは思いますが) そしてもっとその前後を考えると、その材料がどのように作られて、どこから来ているのか? その服がどこでどのように作られて、いくらなのか? 洗濯で汚れを落とした水はどこへ行くのか? ……など、自分の生活、身につけているもの、食べているものからいろいろと想像をつなげていくことができます。 自分の生活や心身の健康や快適さが何によって支えられているのか、という理解にもつながります。 このつながりを考えていく、つながりの全体像を明らかにしていくことを、「システム思考」と呼ぶのですが。 家事や身の回りのことは、自分から世界や社会にもつながる、とてもいい題材だなと思っています。 そして、それはそれで、世界で起きていることから見れば小さすぎることなんじゃないの? という声もありそうですよね。 長くなりましたので、その点はまた別に書きたいと思います。

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