なんだか最近、人の意識の中にあるさかいめが気になっています。
意識的に、ときに無意識に引かれる線。
目に見えないけど、いろんな効果がある。
いいなぁと思うことも、じゃまだなぁと思うことも。
当たり前なことだけど、ちゃんと考えたことがない気がする。
そんな「さかいめ」について考えてみたい。
そう思ったきっかけのひとつは、今年の3月、ソーシャルディスタンスという言葉が漂い始めたころにはじまったGlobal CitizenのTogether at home。
歌手のジョンレジェンドが家のピアノを弾き語る動画配信に、妻のクリッシーテイゲンがバスタオル姿でワイングラスを片手に登場するのです。
もちろん意図的に。そして、そのまま、グランドピアノに座る彼女。
え?ちょっと?ちょっと?
衝撃でした。
ぐんぐん伸びる感染者のグラフ。ステイホーム。医療機器が足りない。苦しむ人々。先の見えなさにぐんぐん気持ちが落ち込んでいく中、これはいったい!!たしかに、モデルでセレブで美しいけれど、どうしてバスタオル!?
本当にびっくりして、しばらく頭の中でグルグルして、結果たどり着いたのは「私は私。でも人のためにできることはやる」そんな解釈。日本でこれができる人はなかなかいなそうだぞ、と強く印象にのこったのでした。
もうひとつのきっかけは、米国で起こったジョージフロイドの警官による暴行死からふたたび高まったBlackLivesMatterについて語る、英国ロイヤルバレエの元ソリストのエリックアンダーウッドのGQのインタビュー記事。
今はモデルとしても活躍する彼が、ファッションやメディア業界の人種差別を尋ねられて「数えきれないほどあるけれど、もう慣れた。人に期待しなくなれば、失望もしない。トラウマの管理がうまくなったし、もう他人の問題を自分の問題にさせない。」と語るのに続いて、
I’m beautiful, I’m great and maybe they’re not aware of that but that’s their problem. It’s not my problem.
と答える部分。このぴしっと線が引かれる感じ!!!まただ!!と驚きつつ、同時にそのころ、仕事でしんどいことが続いていてちょっと弱ってた私はこの言葉に勇気づけられ、線を引くこの感覚がもたらす効果に気付いたのです。
以来、人の意識の中で生み出されるさかいめとその影響が気になっています。
まぁ、万物にさかいめは存在するのでまとまりはなくなっちゃうかもしれないけれど、自分の興味をこの単語でつなげていきたい、そんな気分です。
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